夢が叶わなかった君へ

君の夢は叶わなかった。ここでいう君は紛れもなく私のことである。


「プロサッカー選手になる」

そう言って兄の練習について行き、幼稚園の頃に始めたサッカー。

18年間、まさにサッカーこそが人生だった。


正直いま、とても大きな存在を失い、生きる意味を見失っている。そんな次のステージへ向かう決心がついてない君へ別れの手紙を書こうと思う。


まずは、18年間よく頑張った。お疲れ様。

どんな日も、サッカーが上手くなるために君は努力し、そのたびに辛い思いをしてきたことを私は知っている。帯同メンバーの中で一番出場時間が少ないという悔しさから、宿舎を抜け出して、泣きながら山を走ったこと。ケガで落ち込んで、両親に心配されたくないから、平然を装っていた夕食。応援席やテレビ越しで見た同期の活躍。色んな悔しい思いをしてきた光景を私は知っている。

練習では誰よりも一生懸命にプレーし、監督やコーチ、チームメイトから多くを学び、試合では勝つために全てを出し切った。ピッチ外においても、アスリートに必要な食事、休養、メンタルなどを学び、ピッチ内で100%の力を発揮するための全てを行ったことを知っている。


それでも、夢は叶わなかった。こんなに全てをかけて挑んだのになぜだ?と君は今嘆いている。失意の中にいる。自分を責めている。


そんな君に言いたい

「君の目指していた夢はそんなに簡単なものだったのか?」

これだけの時間をかけて、多くの支えてくれた人の想いを背負って、数々の犠牲を払い、夢のために妥協のない毎日を過ごした君ですら叶えられなかった。そんな大きな夢に挑んだ自分を誇りに思え。決して敗れたとしても、勇敢に挑んだ君を誰も笑わない。


そして君にもう一つ言いたいことがある

「もう一度、夢を叶えにいこう」

君はなぜプロサッカー選手になりたかった?

そう、それは自分のプレーで見てる人に勇気や感動を与え、明日を頑張る力を届けたかったからだろう。形は違えど、この世の中には、そんな想いを果たすことができる場所や仕事があるはずだ。

あきらめるな。君が続ければ、夢はそこで待っている。

大丈夫、君が努力できる人間だと私は知っているし、サッカーから学んだことが君を支えてくれる。

だから、自信を持って夢を追い続けよう。


そして最後に、君に忘れないでほしいことを伝えておく

「支えてくれる人に感謝の気持ちを持ち続けよう」

君がここまで一生懸命に夢を追いかけられたのは、紛れもなく支えてくれた方々のおかげだ。そこを忘れた時、君の夢は輝きを失う。


これを書いているこの瞬間も夢を叶えるために努力している人が世界中にいる。

これから私はそんな人の思いを文章で届けていきたいと思っている。

これまで君がその頑張りでたくさんの周りの人をポジティブにしてきたように、それはだれかの明日につながると信じている。

さあ、いつまでも落ち込んでないで、君も一緒に夢を追いかけよう。


これは、私がサッカーをやめるときに書いた自分への手紙です。今読むと恥ずかしさ満点ですが、ブログのスタートということで発信させていただきます!